2017年3月31日金曜日

開業者のための手技講座|古今東西の骨盤調整=厳選16手技【第一回配信】

骨盤変位を解消することで、腰痛のみならず、首肩のコリや痛みを取れるテクニックを紹介していきます。

骨盤変位とは、動きの悪くなった仙腸関節(=関節の固着)なども含みます。
仙腸関節は扇の要のような存在ですので、この関節の可動域が悪くなると、ほかの関節が正常稼働以上の補助をするために、その周辺の筋肉や靱帯に過分な過緊張を強いることとなり、離れた部位、例えば、首肩こりなどの症状を起こします。

* ゾーンセラピー理論に準拠している手技でもあります。
  内側の痛み・コリ ← 患部から離れた内側の施療で改善  
  外側の痛み・コリ ← 患部から離れた外側の施療で改善
  (William Fitzgerald博士のゾーンセラピー理論は臨床的に確認されています。)

* 骨盤の同じ筋肉を緩解するにも色々独特な体勢で行うのは、下腿部・腹部・肩上部・前胸部などに連動させて過緊張を緩解させるためです。

施療の方法…痛みの出る動作と場所を検査し、各々の施療でどの程度楽になったか、または、変わらないかを確認しながら行います。痛みが半減したら、それ以上の骨盤調整は行いません。

                                                                 
施療上の注意:受者が痛がるの操作は行わないで下さい! 

脊椎分離症・変形性腰椎症・椎間板ヘルニア・骨粗鬆症・棘間靱帯断裂など器質的損傷には、アジャストや強い捻転系の施療は禁物です。
押圧・揉捏系の施療で痛みは軽減されますが、基本的には医者の分野です(根治は医者でも困難)。



その1 腰椎別の痛みの解消テクニック

亀井進先生により昭和26年に創始された日本の代表的手技療法である身体均整法です。

    健側を上にして腰臀部全体を軽く順捻転
    患側を上にして腰臀部全体を軽く順捻転
 
受者は横臥位。下側の下肢を軽く伸ばし、上側の下肢は股関節と膝関節を深く屈曲します。
操者は自分の股関節前部に受者の足首を乗せ、受者の屈曲した膝裏に手を添えます。
操者は片手で受者の肩を押しつけ、他手で受者の膝を下方に落として腰部を捻転します。













  






    患側を上にして骨盤を軽く逆回転
(*最重要事項:L1L2等、腰椎別の施療後に行います)





















まず、この二つの手技が確実に行えるように練習してください。
力は必要ではありません。
受者に負担をかけないように施療できるかで効果が違います。
同じ施療を行っても治せる先生と治せない先生がいます。
基本に忠実にできるよう練習してください。






2017年3月24日金曜日

整体実技|整体ダイエット法


整体ダイエット法


第1節 整体によるダイエット法

1.骨盤を締める方法
2.減肥導引法(整体の呼吸法) ⇒ 緩んだ腹横筋・骨盤底筋・肩甲帯を引き締める

食事を制限するなどの苦しいストレスのある方法をしなくても効果があります。



第2節 骨盤の緩み具合を確認する


①立位で骨盤周囲を計測して見ましょう!

立った姿勢で右図の位置を計測して下さい。





②骨盤高位で計測して下さい。

腰部に枕などを挿入して骨盤を高くします。

1分間その姿勢を維持してから、①と同じ骨盤廻りを計測して下さい。

①と②の差だけ骨盤が緩んでいると推定できます。3cm以上は赤信号です。
骨盤を締めることが必要です。



第3節 骨盤調整で骨盤を締める

(1)骨盤調整の事前手技

伏臥位で

①手掌揉捏・合わせ母指圧


上背部~腰部~臀部~大腿部
 一側線・二側線・三側線・骨盤関連の筋肉を施療します。

 内臓体表反射を常に頭に置いて下さい。
 内臓の機能を促進すると共に、
 腰背部・下肢の筋肉を緩めて、
 骨盤を正常に戻りやすくします。

②肩甲骨の可動性促進

 内旋・外旋・内転・外転・挙上・下制を中心とした施療をします。この施療は、褐色脂肪細胞を活性化します。
 
 脂肪細胞には白色脂肪細胞と褐色脂肪細胞があります。

 白色脂肪細胞は体内に入った栄養を脂肪として細胞に取り込みます。
 褐色脂肪細胞は脂肪細胞なのに、体内で脂肪が増えすぎると余分な脂肪を燃焼して熱に変えてくれる細胞ですが、年齢と共に減少します。

 褐色脂肪細胞を活性化するには、唐辛子などカプサイシンを多く含む食物を取ったり、この細胞が多い部分(肩甲骨の廻り・脇の下・前首廻り・心臓と腎臓の廻りの5カ所) を刺激します。

 整体では、特に肩甲骨帯を刺激します。

③多裂筋起始部(仙骨の上)を理筋
 じっくりと腰仙関節から仙骨上の多裂筋を理筋します。

④臀部を軽く叩打
 仙腸関節に関連する筋肉の緊張を緩めます。
 気持ちの良い程度の軽い刺激で叩打します。
 仙骨の上は、四指の指先で叩打するなど、特に軽く施療します。

⑤大腿後部の肘揉捏または膝圧
 特に、骨盤内臓に直結する大腿上後部の膀胱経・腎経を施療します。

仰臥位で

⑥大腿部手掌揉捏
 胃経・脾経・肝経を刺激して内臓機能を促進すると共に、
 股関節・骨盤に関する筋肉の緊張を取ります。

⑦大腿部叩打
 外側広筋・大腿直筋を膝上から叩打して、間接的に脊柱起立筋・腰方形筋を緩めます。
  下から上に行います(痛みを感じない強さで10回程度行って下さい)。

⑧腹部調律
 内臓の鬱血を取り去り、調子を整え、基礎代謝をアップします。


(2)骨盤を締める調整 

仰臥位で

①仙腸関節軸圧
 受者の下肢を挙上して対側に捻ります。
 大転子に手掌を当ててじっくりと圧迫して仙腸関節に 軸圧をかけます。
 左右行います。


伏臥位で

③胸椎矯正
 T4(胆嚢)・T5(肝臓)・T6(胃)・T7(膵臓・十二指腸)・T8(脾臓)の調整
 内臓の調子を調整して基礎代謝をアップさせます。
 目的椎間関節の可動域を広げます。
 椎骨を1段ずらしたクロス母指圧で施療します。
 フィクセーションがある場合は、目的胸椎を豆状骨でアジャストメント施療します。
 胸椎のみでなく肋骨(R4~R8)も施療します。
 肋骨はクロス手掌圧で行います。


④骨盤縮小法1
受者は上肢を挙上して、骨盤上部に枕を敷いた仰臥位。
呼気に応じて、徐々に、上肢と足先を伸ばすように力を入れながら、つま先と上肢を内旋します。
上肢は内旋挙上、つま先は内旋したまま伸ばして、思い切り背伸びをした体勢です。
数呼吸させた後に、呼気の限界で脱力させます。
数回繰り返します。

骨盤ダイエットに使われる手技です。
骨盤廻りはその場で数cmの縮小が期待できます。

DVDで腰にベルトを巻いたのは、骨盤の縮小を患者さんに確認させるためです。口頭で説明するだけでなく、骨盤が縮小したことを証明することが信頼につながります。

⑤骨盤縮小法2
受者は膝を曲げて立てた仰臥位。

両膝を合わせて立て、両踵は臀部両外側まで引き寄せます。両膝を合わせて、内股にすることがコツです。

操者は受者の呼気に合わせて、徐々に両膝を手前下に引き下げていきます。ベッドに受者の膝を押しつけるようにして、受者に臀部を持ち上げさせ、割座のような体勢を取らせます。
その体勢で数呼吸させた後に、操者は膝の引き下げを徐々に緩めていき、臀部が床に10cm程度になったら、呼気の限界でパタンと臀部を床に落とします。

この手技も骨盤ダイエットに使われる手技です。
骨盤廻りはその場で数cmの縮小が期待できます。

④⑤で、数cmの縮小ができない場合は、締まりの良い骨盤か、施療法が熟達していないかです。




第4節 減肥導引法

整体独自の呼吸法を使って、緩んだ腹横筋・骨盤底筋・肩甲帯を引き締める健康法です。

腹横筋・骨盤底筋などは、内臓を本来の位置に留める働きを持ちます。
腹横筋は補整下着の役目をします。鍛えればやせて見えます。
肩甲帯は、褐色脂肪細胞が多く、これを刺激することで褐色脂肪細胞を活性化して、脂肪を燃焼させる身体にします。

①腹横筋の働きを確かめる
リラックスした状態で、臍の位置で腹周囲のサイズを測ります。
次に、腹を思い切り凹まして、腹周囲のサイズを測ります。
腹周囲のサイズの差が5cm以上でない人は、
腹横筋の働きが弱く、内臓が下垂してお腹ポッコリの体型になりやすい身体です。

②腹を凹ます
腹を凹まして30秒維持します。
思い切り凹ませば凹ますほど効果的です。

③肛門を締める
肛門を思い切り締めたまま30秒維持します。
骨盤底筋が働き骨盤内の内臓を正常な位置に維持します。
尿漏れも防止します。

④肩甲骨を内転
左右の肩甲骨を背中の中央に寄せたまま30秒維持します。

⑤腹を凹ます + 肛門を締める + 肩甲骨内転
①②③を同時に30秒維持します。

骨盤の緩み具合や腹横筋の働きで、個人個人違いますが、
ここまでの施療1回で骨盤周囲が3cmから5cmの効果が現れます。

日常生活では次の動作を行うよう指導しましょう!

骨盤高位を1日に2回
骨盤スクワットを1日に2回
減肥導引を1日に思い立ったら数回、立っていても、座っていても、寝ていても…
やればやるほど腹が凹みます。

参考

      腹横筋
       内臓を正しい位置に維持し、腹が膨らまないようにします。
       特に、腹の前後の厚みを抑えます。
   
      腹直筋
       前屈など腹を縦に縮める働きがあります。
   
      外腹斜筋・内腹斜筋
       筋繊維が斜めに走り、腰を捻るときに働きます。
   
      大腰筋
       腸骨筋と共に背骨・骨盤・下肢をつなぎます。
       前屈や膝を上げるときに働きます。
   
      腰方形筋
       骨盤を上げるときに働きます。
   
      骨盤底筋
        骨盤の下部にあるハンモック状の筋肉群です。
    膀胱、子宮、直腸などの内臓を支えていて、
    筋肉にゆるみができると、排尿や排便などの障害が起こります。


2017年3月20日月曜日

整体実技|マタニティ整体2



マタニティ整体2

第3節 産後の整体施療の基礎

基本的な施療法 = 骨盤に近い部位は、左右の刺激量を同じにするため、受者の両側を同量の刺激を与えるように施療することが望ましいといえます。

(1)伏臥位の手技

① 肩上部母指圧

② 後頭骨下縁・頚部四指揉捏

③ 肩甲骨操作

受者の肩首のこりの施療としても有効ですが、肩甲骨の操作は、褐色脂肪細胞の働きを活性化し、基礎代謝をアップします。即ち、痩せやすくなります。

脂肪細胞には白色脂肪細胞と褐色脂肪細胞があります。白色脂肪細胞は体内に入った栄養を脂肪として細胞に取り込みます。褐色脂肪細胞は脂肪細胞なのに、体内で脂肪が増えすぎると余分な脂肪を燃焼して熱に変えてくれる細胞ですが、年齢と共に減少します。
褐色脂肪細胞を活性化するには唐辛子などカプサイシンを多く含む食物を取ったり、この細胞が多い部分(肩甲骨の廻り・脇の下・首廻り・心臓と腎臓の廻りの5カ所)を、特に肩甲骨廻りを刺激します。

特に、肩甲骨の内転操作・内旋操作・外旋操作が有効です。

内転操作は、受者の両手を頭の後ろで組ませ、両肘を持ち上げて行います。
また、両脇の下から肩甲骨を内側に圧迫して行います。

内旋操作は、同様な体勢で肘を上方に牽引して行います。

外旋操作は、受者の両肘を曲げて両手を背中に廻して、両上腕の間隔を狭めるようにして行います。


④ 両手交差手掌揉捏
 
脊柱起立筋を上背部から腰下部まで行います。


⑤ 臀部・下肢手掌揉捏(むくみ解消での施療は下腿部⇒大腿部⇒臀部の順番で行います)

臀部・下肢の後部筋肉群を手掌圧迫します。臀部は中臀筋・小臀筋・梨状筋・大腿方形筋など、下肢は大腿二頭筋・半膜様筋・半腱様筋・下腿三頭筋などを緩解します。


⑥ 胸椎・腰椎の交差母指滑り法

R-T1に左母指、L-T2に右母指圧を当てて胸椎椎間関節を滑らせるように押圧します。

次に、R-T2に左母指、L-T3に右母指を当てて椎間関節を滑らせるように押圧します。
胸椎は同様にして、R-T11とR-T12まで行います。

R-L1に左母指、L-L1に右母指圧を当てて腰椎椎間関節を滑らせるように押圧します。
腰椎は同様にして、R-L5とL-L5まで行います。


⑦ 一側線・二側線・三側線の両手母指圧

両側を同時に、一側線・二側線・三側線を母指圧します。(桃色)
 

⑧ 骨盤の両手母指圧


A. 骨盤上部母指圧(赤色)
B. 仙骨上母指揉捏(黄色)
C. 臀部母指圧(橙色)
D.尾骨両側母指圧(青色)
E.大転子周囲母指圧(竹色)






⑨ 仙骨の滑り法


仙腸関節の弾力性を回復させ、仙骨を本来の位置に戻す手技です。

伏臥位で、腰部にクッションを敷いて、腰臀部が少し前屈した体勢(仙腸関節の最密位といいます=仙腸関節の障害を施療するときに治りやすい体位です)で施療できると良いでしょう。

先ず、仙骨に手掌を当て、3呼吸ほど時間をかけて仙骨を前屈させます。
そのまま圧迫しながら前方に滑らせます。
そして、後方に滑らせます。

動くのは1mm程度です。
無理なくソフトに行います。

次に、3呼吸ほど時間をかけて後屈させます。
そのまま圧迫しながら前方に滑らせます。
そして、後方に滑らせます。







(2)仰臥位の手技

① 両手挙上牽引・肩関節および鎖骨下の母指圧・上背部四指揉捏および肩上部母指圧

② 頚部操作(四指揉捏・ブリッジ・前屈ストレッチなど)

③ 大腿前部手掌圧(胃経・脾経) 

大腿四頭筋上の胃経・脾経を刺激して内臓機能を促進すると共に、股関節・骨盤に関する筋肉の緊張を取ります。


④ 大腿外側手掌圧(胆経)
 
大腿筋膜張筋から腸脛靱帯を施療します。


⑤ 大腿内側手掌圧(肝経)

肝経だけは、骨盤の歪みや子宮など骨盤内臓の血流に関連する内転筋群がありますが、両側同時の施療は困難です。両側の刺激量が同じになるよう注意して片側ずつ施療します。


⑥ 下腿部内側母指圧 ⇒ 足裏母指圧
(むくみ解消での施療は⑥⇒③の順番で行います)

⑦ 腹部調律

内臓の鬱血を取り去り、調子を整え、基礎代謝をアップします。
標準編で研修済みです。



第4節 産後の骨盤調整

① 立位で骨盤周囲を計測して見ましょう!
 
立った姿勢で右図の位置を計測して下さい。





② 骨盤の拡大法

受者は座位。両足裏を合わせた胡座の体勢で、呼気に合わせてゆっくりと限度まで前屈する動作を数回行います。

その後、受者に両手で足を抱えてその体制を維持させます。数呼吸の後に、操者は受者の腰椎・仙椎の両側を軽く叩打します。

骨盤を縮小するには、縮小する筋肉群をストレッチして弾力性を取り戻すことです。それには、はじめに骨盤を拡大することです。
この手技は、短時間的には骨盤が拡大され、股関節の可動域を拡げますが、内転筋群が鍛えられ、直結した膀胱括約筋・骨盤底筋などの血行を促進し、子宮をはじめとした骨盤内臓を調整します。


③ 骨盤縮小法(その1)

受者は両膝を曲げて立てた仰臥位。
両膝を合わせて、両踵は臀部の両外側まで引き寄せます。
操者は受者の呼気に合わせて、両膝を手前下に引き下げていきます。ベッドに受者の膝を押しつけるようにして、受者の臀部を持ち上げさせます。数呼吸の後に戻します。
この操作を数回行います。
ここで数cmの縮小ができない場合は、受者の骨盤が元々締まっているか、施療法が熟達していません。

この手技は骨盤ダイエットに使われる手技です。骨盤廻りは数cmの縮小が期待できます。


⑤ 骨盤縮小法(その2)

骨盤の下に枕を挿入して、骨盤高位の体勢を取ります。
両手は頭の下で組むか万歳させます。
 枕の高さは高いほど効果はありますが、慣れるまでは腰痛を引き起こしますので、気持ちの良い、無理のない高さから始めて下さい。
つま先は「ハの字」にして、背伸びします。
背伸びの時間は10秒を数回行います。


⑥ 仙腸関節矯正(軽く軽く施療します)
 
受者の骨盤が揃っていない場合の手技です。
腸骨稜・PSISなどで調べます。

● 前方回転変位の場合は、受者は仰臥位。
股関節を出来るだけ屈曲して、対側に伸ばした体勢で、仙腸関節をしばらく整圧します。

● 後方回転変位の場合は、受者は横臥位。
股関節を出来るだけ伸展して、後方に伸ばした体勢で、仙腸関節をしばらく整圧します。


● 骨盤が捻れている時の検査と実技。

臀部を左に落とした座位と右に落とした座位で比較検査します。
右図は骨盤を左に捻るのが辛い場合の検査と施療法です。
受者に右図の伏臥位を取らせて、左上半身を揉捏します。横を向いた首が痛いようでしたら真っ直ぐ下向きで結構です。











第5節 自宅で行う骨盤療法

① 骨盤開きスクワット

 
足先を外旋し、骨盤を開く方向に圧力をかけてスクワットします。
ゆっくりと1回に約10秒かけて10回行います。
骨盤を開くと、骨盤を締めるための筋肉がストレッチされ、弾力性を回復します。


② 骨盤締めスクワット
 
足先を内旋し、骨盤を締める方向に圧力をかけてスクワットします。
ゆっくりと1回に約10秒かけて10回行います。
次に、足先を内旋したまま身体を前傾します。
1回10秒で10回行います。


③ 減肥導引法

呼吸法を使って、緩んだ腹横筋・骨盤底筋・肩甲帯を引き締める健康法です。

腹横筋・骨盤底筋などは、内臓を本来の位置に留める働きを持ちます。
腹横筋は補整下着の役目をします。鍛えればやせて見えます。
肩甲帯は、褐色脂肪細胞が多く、これを刺激することで褐色脂肪細胞を活性化して、脂肪を燃焼させる身体にします。


1.腹横筋の働きを確かめる

リラックスした状態で、臍の位置で腹周囲のサイズを測ります。
次に、腹を思い切り凹まして、腹周囲のサイズを測ります。
腹周囲のサイズの差が5cm以上でない人は、
腹横筋の働きが弱く、内臓が下垂してお腹ポッコリの体型になりやすい身体です。

2.腹を凹ます

思い切り凹ませば凹ますほど効果的です。

3.肛門を締める

肛門を思い切り締めます。
骨盤底筋が働き骨盤内の内臓を正常な位置に維持します。尿漏れも防止します。

4.肩甲骨を内転

左右の肩甲骨を背中の中央に寄せたままにします。

5.腹を凹ます + 肛門を締める + 肩甲骨内転

2.3.4.を同時に30秒維持します。


日常生活では次の動作を行うよう指導しましょう!

骨盤高位は自宅でできます。

1日に起床時に1回
骨盤スクワットを1日に思い立ったら数回
減肥導引を1日に思い立ったら数回、


やればやるほど、贅肉がとれ、骨盤は縮小して、美しい健康な痩身体となります。

2017年3月16日木曜日

整体実技|カイロプラクティック5 こんな場合は矯正してはダメ!


カイロプラクティック5 こんな場合は矯正してはダメ!


こんな場合は椎骨変位を矯正してはダメ! 

特定の脊椎変位を直接矯正する強い高速アジ
ャストの場合は注意が必要です。 

★ 最初に検診すべきことは、椎骨変位の関連組織にコリ・痛 み・不具合が出ているかどうか? 

★ 更に、「変位した椎骨が仙骨の線に平行かどうか?」触診し て下さい。 

変位周囲の血流も良く、関連組織にコリ・痛み・不具合の症状 が出ていない椎骨変位は、身体を守るために変位している可能 があります。

これを、欧米では compensation(代償)といいま す。

歪んだ身体のバランスを修正しようとする働きによる変位です。

右図では、T5・T9・L3 は矯正が必要ですが、T1・T6・T12 は compensation であり、矯正しません。 

例えば、L3 を矯正すると、時間の経過とともに、L1 と T12 は連続的な自然な状態になります。T12 を矯正する必要はありません。

仙骨底の線に平行かどうかを目安とします。

骨盤変位の矯正法は記していませんが、骨盤の変位は導引法(整体の真髄に収録)で矯正して下さい。

臨床経験から、カイロプラクティックは脊椎に関しては正確に 矯正できますが、骨盤の矯正は、体格の良い外人向きです。東洋人には導引法のほうが合っています。

また、骨盤の変位は、仙骨の変位か腸骨の変位か?静的及び動的触診で本当に正確な変位を導き出せるか?等等…不安点があります。

欧米では、カイロプラクティックは6年ほど学び、医者としてレントゲンなどの医療機器を変位の確定に使うことができます。

しかし、日本では民間資格なのでこれらの医療機器を使えません。従って、どれだけ熟練しても正確性には限度があります。

2017年3月15日水曜日

整体実技|カイロプラクティック4 胸椎の矯正法


カイロプラクティック4 胸椎の矯正法


【胸椎の矯正テクニック】 


第1節 胸椎の弛緩テクニック

胸椎は、全般的に固い部分が多く、胸椎変位の検査・判断が困難である場合が多いのが臨床事情です。

それは、僧帽筋・広背筋・脊柱起立筋などが、胸椎に付着して縦横に緊張を及ぼしているからです。

胸椎の変位を判断するには、先ず、これらの筋肉を緩めておく必要があります。

胸椎全般に渡っては、深層筋である回旋筋・多裂筋を緩めることが一番大切ですが、
アジャストで緩めます。その前に、変位の検査を的確にするために、次の筋肉を緩めます。

上部胸椎では、僧帽筋・ 菱形筋・板状筋、
中部胸椎では、僧帽筋・ 広背筋、
下部胸椎では、広背筋・腰方形筋などを緩めておく必要があります。

胸椎のアジャストテクニックをする前に、
椎間関節をある程度弛緩させておくことが非常に有効です。
変位が分かりやすくなります。




①受者は伏臥位。受者の左横突起を、操者の右豆状骨で皮膚の緩みを取って押さえて固定します。

 
②右手で左側の横突起を固定すると、右側の横突起や肋骨が少し上がってきます。それを左豆状骨で押さえて前方に押しながら時計回り(clockwise)に捻ります。
リズミカルに上部から下部まで数回行います。


③次に、受者の右横突起を左手の豆状骨で押さえて固定します。


④右手の豆状骨で、上がってくる受者の左横突起を押さえて前方 に押ながら反時計回り(counter-clockwise)に捻ります。
リズミカルに常備から下部まで数回行います。




第2節 LPの矯正テクニック

胸椎では、特に棘突起と横突起の位置に注意して下さい。

例えば、T8の横突起の位置は、大体のところ、T7の両横の位置となります。
これを誤ると目的以外の椎骨を矯正してしまいます。

LPの場合は、先ず、左横突起に右豆状骨でコンタクトします。
次に、左豆状骨で右横突起にコンタクトして、主に右手で矯正します。
                                                            


RPの矯正は、コンタクトを左手から始め、主に左手で右横突起をアジャストします。



第3節 LPIの矯正テクニック


①ベッドの左側に立ち、操者は受者の左横突起を、ISになるように、左斜め下方に緩みを取りながら、右豆状骨でコンタクトします。

操者は左豆状骨を受者の右横突起に下方からコンタクトします。

③受者のLPILASに戻すように、反時計回りに捻りながら押圧し、そのまま、呼気の限界で右手中心にアジャストします。




第4節 RPSの矯正テクニック

①操者は、最終的に第3節のLPIと同じようなコンタクトを取りますが、
 左右のコンタクト順番と捻りの方向が違います。

②先ず、操者は左豆状骨を受者の右横突起に、SIにするように上方からコンタクトします。

③次に、操者は右豆状骨を受者の左横突起に下方からコンタクトします。

④受者のRPSRAIに戻すように、時計回りに捻りながら押圧し、そのまま、呼気の限界で左 手中心にアジャストします。







第5節 RPIの矯正テクニック


①ベッドの左側に立ち、受者の右側の横突起に、ISになるように、下方から左豆状骨でコンタクトします。

②右手は受者の左側の横突起に、上方からコンタクトします。

RPIRAIになるように、反時計回りに捻りながら押圧してアジャストします。






第6節 LPSの矯正テクニック         
                    
①操者はベッドの左側から、受者の左横突起にSIになるように、上方から右手の豆状骨でコンタクトします。

②左手は受者の右横突起に、下方からコンタクトして、反時計回りに捻りながら押圧してアジャストします。









第7節 膝を使った胸椎矯正テクニック

下部胸椎では大変便利なテクニックです。特に、T10T12は胸腰移行部で、動きが少なくなりやすい場所ですので、動きを付けていけば脊柱のバランスも良くなります。

(1)T12-LPまたはT12-RPの矯正法

①受者はベッドの端に座位。両膝をT12の横突起にコンタクトします。

矯正する側の腕を下にして、受者の両腕を身体の前で組ませます。

受者の背中を軽く屈曲させて、腕を後方に引きつけます。腕を引く方向はT12/L1T12の真下)に向かってです。これが上方に向かうとT12の上の関節が動いてしまいます。T12の下の関節を動かす必要があります。この理屈はお分かりですね。

④受者の上半身を後方に倒し、膝でT12の体重を支え、呼気の限度でアジャストします。



(2)RPSの膝での矯正テクニック


後方に体重をかける時に、受者を右に側屈させてS変位を元に戻します。
更に、上半身のロックをとれないようにしながら少し左回旋させます。

ここで、もう一度後方に体重を乗せていき、膝を中心にアジャストします。