2017年2月27日月曜日

整体教養論|患者さん自身にやってもらう 身体の歪みの調整法

第1節 脳が記憶している身体の歪み

身体の歪みは、放置していると重篤(じゆうとく)な病気になる可能性もありますので、
早急な調整をするとともに、生活習慣を元から改善することが必須です。

身体の歪みを解消するには、脳の記憶の問題を解決することが重要です。

脳は繰り返しの刺激や長く同じ刺激を受けることで記憶が強固になります。

悪い姿勢を日常的に繰り返すことで、また、悪い姿勢を長く続けることで、脳はその悪い姿勢を本来の正しい姿勢と勘違いしてしまいます。

従って、整体施療では、脳に良い姿勢を記憶させるため、本来の正しい身体のあり方を記憶させるように施療していきます。
    
悪い姿勢の記憶が良い姿勢の記憶に置き換えられるまで、施療を繰り返す必要があります。

しかし、それでは患者さんの経済的負担も大きく、整体の効果も最大に発揮することはできません。

整体の施療効果を最大に発揮させるためには、患者さんにも協力してもらう必要があるのです。

簡単な日常生活上の注意点を実行してもらうだけで整体施療の効果は絶大なものとなります。

第2節 整体施療の効果をあげるには…

整体などの代替療法(だいたいりようほう)で、身体の歪みは調整されますが、患者さんの
悪い生活習慣で元に戻ってしまうことが多いのも事実です。

整体の効果を長く持続させて、歪みを解消するには、患者さんに、歪みを解消する調整方法を教えて日常的に実行してもらうことです。

ここでは、患者さんに自宅で日常的に行ってもらうことで、生活習慣の癖を矯正し、身体の歪みを調整する方法を学びます。

もちろん、身体の歪みを調整するとともに、歪みの元となっているストレス解消、食生活や睡眠の改善など内的要因を改善することが最も重要です。


第3節 歪みの調整法

① 前傾の調整法

★かかと歩きをする。
 前向きで5m、後ろ向きで5m、これを一日に数回行います。
  なるべく背筋を伸ばして歩きます。

★手の平を下にして左右の指を組み、背伸びをします。
 手の平を下にすると硬くなった背中の筋肉がストレッチされます。
 両手を頭の上で真っ直ぐに伸ばし、手の平を下にして指を組みます。
  そのまま大きく息を吸いながら、背中と腕を伸ばします。
  息を吸えるだけ吸って、我慢しきれなくなったら、一気に脱力します。
  一日に数回行います。

② 後傾(こうけい)の調整法

★つま先歩きをする。
  前向きで5m、後ろ向きで5m、これを一日に数回行います。
   なるべく背筋をのばして歩きます。

★手の平を上にして左右の指を組み、背伸びをします。
  手の平を上にすると硬くなった胸腹部(きようふく)の筋肉がストレッチされます。
  両手を頭の上で真っ直ぐに伸ばし、手の平を上にして指を組みます。
    そのまま大きく息を吸いながら、胸腹部と腕を伸ばします。
    息を吸えるだけ吸って、我慢しきれなくなったら、一気に脱力します。
    一日に数回行います。

③ 左傾(さけい)の調整法

★何をするときも右足から行動を始める。
  人は無意識には、重心側(じゆうしんがわ)の足から行動する傾向にあります。
  左傾の人は、一般的に左足重心ですので、左足からスカートやパンツをはきます。
   心がけて、右足から行動しましょう。

★ふり返る動作も右側から。
  身体をまわす時は、重心側にまわしやすいのが一般的です。
  左肩下がりの左傾の人は、ふり返るときも左からが多いのが特徴です。
  右側からふり返るようにすると、歪みが調整されます。


④ 右傾(うけい)の調整法

★何をするときも左足から行動を始める。
 人は無意識には、重心側の足から行動する傾向にあります。
 右傾の人は、一般的に右足重心ですので、右足からスカートやパンツをはきます。
  心がけて、左足から行動しましょう。

★ふり返る動作も左側から。
 身体をまわす時は、重心側がまわしやすいのが一般的です。
 右肩下がりの右傾の人は、ふり返るときも右からが多いのが特徴です。
 左側からふり返るようにすると、歪みが調整されます。

⑤ 右回旋(みぎかいせん)の調整法

★左右回旋の調整法は、逆側にねじる体操や動作です。
  日常のオフィスワークも、逆側にねじる体勢を取ると、歪みが調整されます。

★右回旋の人は、上体が右にねじれているので、左にねじる運動を積極的に行います。
 仰向(あおむ)けに寝て、両手と片足を反対方向に、少し反動をつけてねじり体操を行います。

★パソコンなどを身体の少し左側に置いて、自然に左にねじる体勢を取ります。

⑥左回旋(ひだりかいせん)の調整法

★左右回旋の調整法は、逆側にねじる体操や動作です。
  日常のオフィスワークも、逆側にねじる体勢を取ると、歪みが調整されます。

★左回旋の人は、上体が左にねじれているので、右にねじる運動を積極的に行います。
 仰向けに寝て、両手と片足を反対方向に、少し反動をつけてねじり体操を行います。

★パソコンなどを身体の少し右側に置いて、自然に右にねじる体勢を取ります。


第4節 骨盤を整えるお尻歩き

家庭で行うとっておきの骨盤調整法はお尻歩きです。

自宅の畳の上などで行うように指導してください。

足と手を同時に動かすのがコツです。

1日に1回か2回、5mほどの距離を前歩きと後ろ歩きをします。

日常的な生活指導が的確に行えれば、整体の効果も確実に高まります。

整体師の仕事は、身体の歪みを解消して、健康な生活に導いてあげることです!

整体師が健康アドバイザーとして社会の役に立つには食生活の指導もしなくてはいけません。

栄養学の知識も学んでおかなければなりません。

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